ハイデラバードの概要
インド陸軍、空軍の一大駐屯地である、近接する双子都市シカンダラーバードを併せた州都領域は、259km²にわたって広がっている。両都市は、フセイン・サガール(湖)を挟んで隣り合わせるように位置する。また、ハイデラバードはムシ川によって大まかに、オールドシティーと呼ばれる南部と比較的モダンな北部に分けることができる。南部は総じてムスリムの住民が多く、定時にはコーランも聞こえてくるムスリム文化が色濃く残る地域で、チャール・ミナールやメッカ・マスジドなどといった歴史的建造物も多い。北部では特にフセイン・サーガル北東岸の開発は目覚ましい。
近年は、ITビジネスが牽引する経済発展が著しい。これに伴って、インド国外からの文化流入も多見されるようになってきた。シカンダラーバード駅前のケンタッキーフライドチキンをはじめ、ハイデラバード市内にはモダンなショッピング・コンプレックス、マクドナルド、サブウェイ、ドミノピザ、ピザハット、中華料理レストランも見られるようになってきた。しかし、都市発展過程での必然的な問題である公害(特に水質汚染)、騒音、州内における過激左翼組織の反体制活動(ナクサライト)もまた問題になってきている。道路は比較的よく整備されているが、陽気な運転マナーの悪さもあって、特に出勤退社時間帯の市内の渋滞は凄まじいものがある。2006年、この渋滞緩和のために市内主要道路の拡幅、高架道路の建設が行われている。発展著しいこの町の景観は、大きく変わりつつある。
ハイデラバード市内には、歴史を誇るオスマーニーヤ大学 (OU) が、郊外にはハイデラバード大学 (UoH)、Acharya N G Ranga 農科大学 (ANGRAU)、インド商科大学があり、非常に高い水準の教育機関として機能している。また、メダック県との県境には国際半乾燥熱帯作物研究所 (ICRISAT) があり国際的規模で食糧問題に取り組んでいる。
参照元:Wikipedia「ハイデラバード」